こんにちは!Cloverです
今回は胸水が溜まる理由、FIPによる胸水の特徴と治療方法と回復までのケアについて紹介します。
ㅣ胸水とは
胸水は、肺と肺を包んでいる胸膜の間(胸腔)に溜まった液体が胸水です。
通常、胸腔内は肺がいっぱい膨らむような空間になっています。もし胸水が貯蓄すると、肺が膨らむスペースが狭くなり以下の症状が見られます。
– 胸水の症状
- 咳
- 疲れやすい
- 食欲低下
- 開口呼吸
- 空呼吸
- 呼吸困難
- チアノーゼ(酸素濃度(酸素飽和度)が低下して血液中の酸素が不足した状態)
⇒舌や唇、粘膜が青白くなったり、青紫色になる
– 胸水の原因
- FIP(猫伝染性腹膜炎)
- 外傷
- 低アルブミン血症
- 肝臓疾患、腎臓疾患、膵炎
- 心臓病
- 腫瘍
ㅣ猫伝染性腹膜炎と胸水
– FIPの胸水の特徴
FIPに感染した猫ちゃんから見られる胸水は特徴的です。
下の胸水の特徴は腹水も同様です。
- 黄色
- とろみのあるねばねば
- 蛋白質数値が高い
– 治療方法
胸水を含むウェットタイプは進行が速い病気です。浸出液の発見と同時に迅速にFIPVに効果のあるGS-441524の投薬治療を開始する必要があります。
この場合の治療方法は、胸水のみのドライタイプによる症状が確認できない単純なウェットタイプの場合、体重あたり6mg/kgの投与を行います。
▶経口型 GS-441524投与量計算方法
▶注射型 GS-441524投与量計算方法
しかし状況を判断し急を要する緊急な場合、FIP治療薬成分のGS-441524を少し強めにし経過を観察すると猫伝染性腹膜炎治療に有利になることが多く推奨しています。この際、Cloverに猫ちゃんの様子と一緒に相談ください。最適な投与量を提案します。
– FIP治療開始後の胸水ケア
胸水を伴うウェットタイプ/混合タイプのFIPと診断された場合、GS-441524投薬開始後、体内のウイルス量が調節され回復が始まっても、肺の回復には時間を要します。状況によっては後遺症が残る場合もあります。肺は呼吸と関連している部位のため、猫伝染性腹膜炎の発見と同時に治療初期に死亡することもあります。特に猫ちゃんの状態を観察し、必要であれば病院で治療を積極的に行ってください。
通常FIP治療開始後の2週間程度は胸水が少量溜まったり、血中酸素濃度が低い傾向があります。胸水による猫ちゃんの状態が深刻な場合は胸水を少量抜く・酸素室の使用等、細心の注意を図ってください。積極的に2週間以上管理をすると回復可能です。
Cloverでは5年に渡り5,000匹以上の猫ちゃんとご家族と共に治療を歩んできました。FIP治療の豊富な知識と経験・治療成績による信頼を得てきたGS-441524治療剤でどこよりも迅速に、治療サポートチームと共にFIP治療情報の提供を行います。
猫伝染性腹膜炎治療について気になることは、愛猫ちゃんの情報と共にお気軽にご相談ください。