経口型(錠剤) “高容量” GS-441524の投与量と計算方法

こんにちは^^ Cloverです
高容量による治療を行っている患者向けに従来の投薬よりも楽に治療ができるよう1kgあたり10mg/kgの高容量の錠剤（Curecat Max Tablet）が登場しました！今回はこの製品の投与量の計算方法を紹介していきます。

　▶ その他の錠剤（Curecat Standard Tablet / Hopefip 2kg Tablet）の投与量の計算はこちらから
　▶ 注射薬の症状別推奨投与量と計算方法はこちら

「Curecat Max Tablet」は従来の製品に比べて1錠あたりのGS-441524の含有量が10mg/kgと高容量なのが特徴的です。神経症状や耐性、再発治療において高容量の治療が必要な子にとって従来の製品よりも投与する錠剤の数が減り投薬への負担が少なくなります。

FIP治療期間中において大切なことは、薬の効果が発揮できる一定の血中濃度を維持できるように、注射薬も経口薬（錠剤）も同様に体重に合わせて投薬量を変化させていくことです。Cloverの製品は明確に投薬基準が設定されているためどのような状態にも柔軟に対応可能です。

ㅣ経口型と注射型のGS-441524の選択

Cloverで取り扱いの猫伝染性腹膜炎治療薬であるGS-441524の注射液と錠剤の製品の効果の違いはほぼ同水準まで安定化されています。FIP治療初期から経口薬での治療が可能です。

ただし以下の状態の時は注射治療を推奨しています。
　・食後すぐに嘔吐や下痢が見られる状態
　・状態が深刻であり、全身及び臓器の機能の不信がある場合には注射治療がより効果的
　・錠剤やカプセルの服用が難しい状態
　　（猫の制御が不可能な場合や経口薬への拒否感がかなり強い場合）

ㅣ経口薬のGS-441524体内吸収率

経口型のGS-441524を使用したFIP治療剤は体内で吸収される過程で大部分が排出されるため、製品あたりの含有量よりも実際に体内に吸収される量を考慮した含有量を確認することが大切です。　▶ 経口型のGS-441524製剤の特徴

Curecat Max Tabletはどのような猫ちゃんでも吸収率を考慮して10mg/kgになるように設計されています。

眼球・神経症状が伴っていない猫伝染性腹膜炎の場合は6~8mg/kgの投薬になるため、既存のCurecat Standard Tablet、Hopefip 2kg Tabletの使用が適しています。 　▶ ウェットタイプ・ドライタイプ用錠剤の投薬量の計算方法

ㅣ経口薬GS-441524の投薬方法

• 標準治療期間：12週間
• 1日1回（24時間ごと）の投薬
• 投薬前30分、投薬後30分は絶食
• 投薬後2時間の嘔吐時は再投薬
• ピルガンや手で経口薬を飲ませることを推奨
  ＊難しい場合、少量のウェット状のおやつと共に投薬可
• 体重とFIPの診断症状によって投与量が変化します。
  錠剤の数・割った錠剤の欠片が多い場合、空のカプセルに入れて服用可

ㅣCurecat Max Tabletの投薬量の計算方法

– 推奨投与量

• 酷い眼球・神経症状：10mg/kg

• 10mg/kg：体重 x 1
• 12mg/kg：体重 x 1.2
• 15mg/kg：体重 x 1.5
• 18mg/kg：体重 x 1.8
• 20mg/kg：体重 x 2

– 経口薬投与量の算出

猫の体重(kg) × 推奨投与量(倍) ＝ 計算後の体重 (kg)

・・・

計算後の体重(kg)	Curecat Max Tablet 投与量
0 ~ 1 kg	1/4 錠
1 ~ 2 kg	2/4 錠
2 ~ 3 kg	3/4 錠
3 ~ 4 kg	1 錠
4 ~ 5 kg	1+1/4 錠
5 ~ 6 kg	1+2/4 錠
6 ~ 7 kg	1+3/4 錠
7 ~ 8 kg	2 錠
8 ~ 9 kg	2+1/4 錠
9 ~ 10 kg	2+2/4 錠
10 ~ 11 kg	2+3/4 錠
11 ~ 12 kg	3 錠

– 投与量計算例

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