こんにちは!Cloverです。

猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療において、GS-441524を用いた投薬管理は非常に重要な役割を担います。特に84日間に及ぶ継続的な治療では、通院の負担軽減やストレス緩和の観点から、自宅での「自己注射(皮下注射)」を選択される保護者が多いです。

よりストレスを軽減したいという場合は、錠剤による経口投薬治療という方法があります。
錠剤による治療と皮下注射による治療をどのように選ぶのかは、こちらの記事から確認してみてください。

それでは、薬液の特性を最大限に活かし、かつ猫ちゃんの負担を最小限に抑えるための「準備」について解説します。

FIP皮下注射治療で自己注射が選ばれるのか

GS-441524の治療は、毎日決まった時間に投与し、血中濃度を一定に保つことが求められます。

  • 通院ストレスの回避: 毎日の移動によるストレスや免疫力の低下を防ぐ
  • タイムリーな投与: 24時間間隔の厳守が容易になる
  • コストと手間の削減: 長期治療における負担を軽減する

確実な投薬治療を行うため、以下のステップで準備を整えていきましょう:)

注射に必要な準備物

① シリンジ(注射器)と注射針

シリンジと注射針の選び方

シリンジの容量や注射針の太さは、FIP治療薬の投薬量や猫ちゃんの感じ方によって、適切な物が変わります。
注射治療を行いながら、その子に合う製品を見つけることが大切です。

  • 針の太さ(ゲージ): 23G〜25Gが一般的に使用
    *ゲージは数字が大きいほど注射針は細くなります
    • 細い注射針:刺す時に痛みを感じにくい、注入に時間がかかる
    • 太い注射針:皮下に刺す時に痛みを感じやすい
  • シリンジ容量: 容量が大きいほどピストンの操作性が向上→注入時間の短縮に
    • 投与量が0.8ml程度であれば、圧力をかけやすい2ml用シリンジの使用を推奨

② ネックカラー(エリザベスカラー)

ネックカラーで安全に注射を行う

投与時の反射的な動きや噛みつきを防ぎ、安全に処置を行うために使用
投薬部位を舐めることの防止にも繋がります

③ アルコール綿(消毒綿)

アルコール綿で注射部位を清潔に保つ

衛生管理はとても重要です。バイアルや皮膚の消毒をしっかり行いましょう

④ ご褒美のおやつ

ご褒美で注射ストレスを軽減

温厚な子でも注射を行うことで、怒ったり拗ねたりする子もいます。投与後の大好きなおやつで、「注射=良いことがある」「ご機嫌を取り戻す」というFIP治療において大きな役割をしてくれるかと思います。

⑤ 保定用のタオルやネット

保定を行なって安全に皮下注射を行う

猫ちゃんの動きを制限することで、針抜けや誤刺を防ぎます
FIPの治療がある程度進み、元気になってきたり、脚の力が強い子の場合は、厚手のタオルで全身を包み、注射部位のみを露出させる方法が安全です。

⑥ ペット用バリカン

バリカンで注射部位を管理する理由

注射部位の被毛を整えることで、皮膚の状態や薬液の漏れに気づきやすくなります。
GS-441524の注射液の特性上、炎症が起こりやすく、最大限炎症を防ぐ対策のうちの一つです。

  •  針が確実に皮下に入っているか確認が容易になる
  •  万が一薬液が漏れた際、ベタつきにすぐ気付ける
  • 注射部位の炎症や壊死を早期発見できる

⑦ 体重計(ペット/赤ちゃん用)

体重測定と正確な投薬量の関係

FIP治療薬は血中濃度を維持するために体重に基づいた投薬量が厳密に計算されます。GS-441524の血中濃度が一定になるよう特に成長期の猫ちゃんでは、毎日の測定が大切です。


84日間という治療期間は決して短くはありません。はじめは戸惑いや不安を感じるかもしれませんが、日々の積み重ねが確実に猫ちゃんの回復につながっていきます。

次回は、「バイアルから薬液を正確に吸い出す方法」について詳しく解説します!

FIP治療サポート

CloverではGS-441524を用いた治療から
耐性/再発の高度な治療ができるようにモルヌピラビルや配合剤まで幅広く取り扱っています。
「どのような製品が良いのか」「今の治療で大丈夫?」「再発してしまった」など
FIPについて気になることがあればいつでも相談ください 🙂