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こんにちは!クローバーです

猫伝染性腹膜炎の皮下注射治療の方法について複数回に渡って説明していきます。
前回の記事で、注射にあたり準備するものを解説していきました。必要な準備物を確認したいという方はこちらから確認してみてください!FIP治療 皮下注射ガイド:準備編 – FIP Clover

FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療において、皮下注射は非常に重要なステップです。前回の「準備編」に続き、今回はGS-441524製剤のバイアル(薬瓶)から、正確に注射器(シリンジ)へ薬液を充填する方法を、順に追って説明していきます。

猫ちゃんへの負担を最小限にし、治療効果を最大化するためにも、正しい手順を確認していきましょう。

バイアルとは?

「バイアル」とは、薬液が充填されたガラス瓶のことです。 病院で見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。

注射器に薬を入れる方法は一見シンプルな作業に見えますが、実際には気を遣う部分が多いと感じる方が多いです。
ここからは順を追って一つずつ説明していきます!

注射器に薬液を入れる方法

1. バイアルのキャップの取り外し

最初に行うのは、バイアル上部の保護キャップの取り外しです。

ポイント
製品のプラスチック製の(緑、ピンク、グレー、白)キャップを上方向に押し上げて取り除きます。

注意
キャップを外すと現れる「シルバーのアルミ縁」は、ゴム栓を固定するための重要なパーツです。これを取り外すと気密性が失われ、薬液の汚染に繋がるため、剥がしません。

2. ゴム栓の消毒

キャップを外した後、針を刺す前には必ずアルコール綿で中央のグレーのゴム栓部分を拭きます。 空気中の微細な細菌がバイアル内に混入するのを防ぐための、不可欠な滅菌工程です。

3. 注射針の穿刺(せんし)

バイアルを逆さまに持った状態でし、 注射針をゴム栓の「中央」に向けて、ゆっくりと差し込みます。

4. 注射液の充填(吸い上げ)

3の状態でピストンをスーッと引くと液体が少しずつ注射器に入りはじめます。

GS-441524製剤は、その性質上、一般的な液体よりも粘り気(粘性)が高いのが特徴です。粘り気のある薬液がゆっくりと流れ込むので、焦らずに薬液が溜まるのを待つのがコツです。

ポイント
必要量が0.7mlの場合、ピストンをいきなり0.7mlの位置で止めるのではなく、あえて1.0ml付近まで多めに引きます。 これは後で注射器の中の空気を抜くための余裕を確保するためです。

5. 注射器内の空気の除去と薬の量の調整

薬液が十分に溜まったら、針を刺したままの状態で以下の調整を行います。

  1. タッピング: 注射器の側面を指先で軽く叩き、液中の細かい気泡を上部(針側)に集めます。
  2. 押し戻し: ピストンをゆっくりと押し、余分な空気と「規定量を上回る分の薬液」をバイアルの中へ戻します。
  3. 目視確認: ピストンの先端が、投薬容量の目盛りに正確に一致しているか確認します。

解説動画の参照

ここまでが注射器への入れ方の基本的な手順です。

文章だけではイメージしにくい場合、以下のデモンストレーション動画も併せて確認してみてください 🙂

参考:Giving Your Cat a Sub Cutaneous(SubQ) Injection (Cat & Dog Hospital of Portland 公式YouTubeより)

次回は、実際に猫ちゃんに注射を打つ方法を順を追って解説していきます!